琵琶湖マリオットに宿泊するようになって初めて知った近江ちゃんぽんというご当地ラーメン?があります。
朝食ビュッフェの際にセルフで麺を茹でて具材をトッピングするというスタイルで提供されていました。レストランのスタッフ曰く
「ちゃんぽんといえば長崎をイメージされがちですが麺はあちら(長崎)と同様ですが近江ちゃんぽんは和風だしのスープなんです。」
と説明され実際に食してみて「朝からイケるラーメン!」と大変気に入ったのですが朝食ビュッフェでの経験しかなくご当地のお店でちゃんと近江ちゃんぽんを食してみたいと思っていました。
そして今回入店したのがこちら。
近江ちゃんぽんの説明には
長崎ちゃんぽんだけがちゃんぽんにあらず
ちゃんぽんと言えば、長崎ちゃんぽん。皆さんはそう思っていませんか?しかし実は、日本各地には長崎ちゃんぽんをルーツにしながらも、独自の進化を遂げた「ご当地ちゃんぽん」が数多く存在します。「近江ちゃんぽん」もその中のひとつです。近江ちゃんぽんは当店で半世紀以上前に誕生して以来、彦根を中心に滋賀県全域に定着し、「滋賀県民のソウルフード」と呼ばれるほどの存在感を放っています。
と始まり「非長崎ちゃんぽん」を全面にうち出しています。近江ちゃんぽんは長崎をルーツにはしているが独自進化を遂げたラーメンなんですね。
近江ちゃんぽんの特徴
さまざまなご当地ちゃんぽんの中でも、特に異彩を放つのが他でもなく当店の近江ちゃんぽんと言えます。なぜならば、ほとんどのご当地ちゃんぽんはルーツである長崎ちゃんぽんとの共通項を持っていますが、近江ちゃんぽんだけはほとんど共通項がないからです。
スープは白濁したとんこつでも鶏ガラではなく、京風だしをアレンジした和風醤油味です。具は海老や烏賊など定番の海鮮は一切入らず、豚肉と野菜だけです。麺は唐灰汁を使ったちゃんぽん麺ではなく、かんすいを使った中華麺を使います。調理方法も中華鍋で炒めるのではなく手鍋で煮込みます。あえて唯一の共通点を挙げると「具がたくさん乗った麺料理」という点です。
近江ちゃんぽんがこのような特徴を持つことになったのは、それが麺類をかべで生まれたからに他なりません。長崎ちゃんぽんは中華料理店で生まれた中華料理のひとつです。しかし、近江ちゃんぽんは麺類食堂で生まれた和食のひとつなのです。
店内はこんな感じ。夕食には少し早い時間だった為か来客は私だけでした。
メニューは一番オーソドックスな「近江ちゃんぽん」を注文。10分と待たずに注文のブツが届けられました。さすがお客が私だけとあって早い早い。さて実食です。
“近江ちゃんぽんは麺類食堂で生まれた和食のひとつなのです。”と謳われる通り、確かに出汁の良い香りが立ち上っています。味も甘めの和風だしですが肉のうま味、コクもしっかりと味わえます。出汁はあくまでも和風出汁なんでしょうが野菜と一緒に炒めた豚肉のうま味が和風出汁に溶け込んでいるのでしょう。野菜もシャキシャキでしっかり量もあり食べ応え抜群です。麺は中太の中華麺。
半分ほど食べたところで店おすすめの食べ方にトライ。自家製ラー油とやらを溶かして頂きます。ラー油独特の香ばしさと程よい辛みがスープと混ざり合って汗がジワーっと。これから寒くなるにあたってはこのinラー油の食べ方は体も温まって良いでしょう。
以上、ちゃんぽん亭総本家堅田店からのレポートでした。