このニュース、最初はちゃんと理解できませんでした。
インターコンチネンタル香港は、2021年に大規模な改装を終え、リージェントホテルにリブランドすることもあわせて発表した。インターコンチネンタル香港は1980年にザ・リージェント香港としてオープンし、2001年にIHGの傘下となり、インターコンチネンタル香港に改称されていた。
とか書いてあるので何故もともとリージェント香港だったホテルをインターコンチネンタルにしたのにまたリージェント香港に戻すの?現在のインターコンチネンタル香港はIHGから離脱するの?と間違った解釈をしていました。
要はリージェントホテルズ&リゾーツというホテルグループをIHGの傘下に加えるという事なんですよね。マリオットがスターウッドホテル&リゾートを買収したように。
じゃぁリージェントホテルズ&リゾーツって何?あまり馴染みがないんですけど。って感じになるのですが主に中華圏に展開しているホテルグループらしいです。
リージェントホテルズグループは1990年の設立以来、着実に発展を続け、現在、世界的なホテルブランドのリージェント(Regent:麗晶)、中華系の市場で特に人気の高いシルクスプレース(Silks Place:晶英)、便利で快適なビジネス客向けホテルのジャストスリープ(Just Sleep:捷絲旅)と異なる3タイプのホテルブランドを傘下に置いています。傘下のホテルは開発中のものも含めて18軒、総客室数は3849室にものぼります。
とあります。リージェントホテルズグループは
- リージェント(Regent)
- シルクスプレース(Silks Place)
- ジャストスリープ(Just Sleep)
というブランドを抱えているようで、リージェントホテルズグループを傘下に加えてリージェントホテルズのリージェント(Regent)ブランドをIHGではインターコンチネンタルのような高級ブランドとして位置付けるよ。っていう理解だと思います。
現在日本にはリージェントホテルズのブランドはありませんがお隣の台湾にはIHGのホテルはHoliday InnとHoliday Inn Expressしかありませんがここにリージェント台北も加わるという事ですね。そうそう、台湾にはキンプトンホテルもやってきます。
マリオットとスターウッドの関係に置き換えるなら、スターウッドの高級ブランドであるラグジュアリーコレクションやWホテルをマリオットの傘下に入った後はJWマリオットやリッツ・カールトンと並ぶ高級ブラントとします。てな具合でしょう。
マリオットとスターウッドの合併は前者が後者を吸収しますので会社としてのスターウッドは消滅しスターウッドの各ブランド(ホテル)はマリオットに引き継がれます。
IHGとリージェントホテルズ&リゾーツの関係は
インターコンチネンタル・ホテルズ・グループ(IHG)は、リージェントホテルズ&リゾーツの株式の51%を取得する。
との事ですのですぐに会社としてのリージェントホテルズ&リゾーツが無くなる(IHGに吸収される)ことはなさそうですが
2026年から段階的に、残りの49%の持ち分を取得する権利を有する。
ともありますので100%の株式獲得後はIHGとリージェントホテルズ&リゾーツの関係もマリオットとスターウッドの関係になるという事ですね。
こんな記事もありました。
ホテル業界では近年、大手国際チェーンの間で買収劇が続いており、16年にはマリオット・インターナショナルがスターウッドホテル&リゾートを獲得して世界最大のホテルグループになりましたし、アコーホテルズもラッフルズ、フェアモント、スイスホテルなどのブランドを運営していたFRHIホールディングスを買収したうえに依然としてM&Aに対して強い意欲を持っているようですし、ヒルトン・ワールドワイド株を海航集団が取得するなど中国勢の動きからも目が離せません。
こうした超大手ホテル企業の合併を考える時、数十ものブランドを同時に展開していて混乱しないのかと素朴な疑問が浮かんできますが、トップから現場まで実際のところはどのように受け止められているのでしょうか。特に現場としては、場合によってはリブランドもあるでしょうし、なかなか受け入れられなかったり、あるいはせっかく良いサービスを提供してロイヤルカスタマーを掴んでいたのにそれが崩れてしまったり、様々な苦しみがありそうな気がします。
これは私も同感です。SPGの顧客もリージェントホテルズの顧客も贔屓にしているホテルが買収されるということで歓迎する人もそうでない人もいるでしょう。それが“ロイヤルカスタマーを掴んでいたのにそれが崩れてしまったり”に繋がるのかなと思ったりしました。
私の理解、間違ってましたらご指摘下さい。